法人調査員は離職率の高い職業です。
ひどい会社では常に採用募集が行われ、ひっきりなしに人材が入れ替わっている所もあります。
なぜ、離職率が高いのか?その理由を解説します。
離職率が高い理由
会社によって様々ですが、「調査がキツイ」「営業が大変」「給料が安い」が主な理由です。
労働環境が芳しくない中小ほど離職率は高く、大手ほど定着率は高くなります。
営業重視であり、ノルマがきつい
調査員という名称から「調査」が中心業務と思われがちですが、ほとんどの法人調査会社では「営業」(データ販売や広告販売、発行誌の購入など)が同等かそれ以上に重要視されています。
調査員である限りは月に何件というノルマ(目標)が設定され、常に数字に追われるように仕事をしなければなりません。
調査員や記者という言葉に憧れて入社してくる人は多いのですが、営業重視の内容にギャップを感じて辞める人も少なくありません。
一方、営業が得意だったり、本業以外に副収入があったりする人は長く続く傾向にあります。
また、大手のほうが離職率は低い傾向にあります。
基本的には飛び込み営業
企業調査という建前はありますが、基本的には飛び込み営業のような商売です。
当然、断られることや冷たく対応されることもあり、心折れる瞬間も少なくありません。
業界最大手の帝国データバンククラスなら快く対応してくれる企業も多いかもしれませんが、名も知られていない調査会社の場合は空振りに終わり辛い思いをすることも。
労働時間が長い
採用募集ページでは「綺麗事」が記載されていますが、調査員は長時間労働になりやすい職業です。
理由はいくつかあります。
◆ノルマがあり、頑張らざるを得ない。
◆相手に合わせて行動する必要がある。
◆持ち帰りの仕事がある。
ちなみに、取材対象者の話では
「残業代を正直に申請できる会社はあるのだろうか?」
とのことです。
みなし残業となっていたり、あやふやな状況の企業が多いようです。
給料が安い
大手の法人調査会社であれば他業種と比較しても上位の年収が期待できますが、中小に至っては世間一般よりも低い給与水準になっています。
地方の中小法人調査会社ほどその傾向は顕著で、平均年収300万円台のところも少なくありません。
一家を支える男性が年収300万円台では生活は厳しく、退職せざるを得ないのでしょう。