実際に働いているパチンコ店員への取材や求人誌から、パチンコ店員の年収・収入状況をリサーチして驚いたのは、大手とそれ以外では結構な賃金差があるということ。
一般企業でも大手と中小ではそれなりの格差があるものですが、パチンコ業界においてもそれは変わらないようです。
パチンコ店員のアルバイト・正社員の収入状況を解説します。
アルバイトの収入・年収状況
アルバイトの時給の平均値をタウンワークから算出しました。
※2021年9月11日時点
北海道 | 1083円 |
東京都 | 1315円 |
神奈川県 | 1286円 |
大阪府 | 1263円 |
福岡県 | 1100円 |
鹿児島県 | 1060円 |
パチンコ店アルバイトの時給は、その都道府県の最低賃金の1.2倍から1.3倍程度に設定されています。
仮に週5日1日8時間フル勤務、月22日出勤とした場合。
都道府県 | 月収 | 年収 |
北海道 | 19万0608円 | 228万7296円 |
東京都 | 23万1440円 | 277万7280円 |
神奈川県 | 22万6336円 | 271万6032円 |
大阪府 | 22万2288円 | 266万7456円 |
福岡県 | 19万3600円 | 232万3200円 |
鹿児島県 | 18万6560円 | 2238720円 |
東京や大阪でも年収が300万円弱と大きな数字にはなりませんが、アルバイトでなら悪くはない金額といえます。
正社員の給料・年収
パチンコ店員の正社員の収入状況をリサーチしました。
都道府県やグループの規模によって年収差は大きいのが実態です。
初任給
業界大手「マルハン」の初任給データです。
高校卒 |
19万9350円以上 |
短大・専門卒 |
21万9350円以上 |
大学卒 |
22万9350円以上 |
業界最大手だけに給与水準は高く、有名企業と比較しても見劣りはしません。
それ以下の中小グループになると初任給は1万円~2万円程度低くなります。
役職別平均年収
新入社員として入社した場合、初任給22万円程度、ボーナス2ヶ月支給で年収300万円程度が一般的な水準です。
役職名は企業によって様々な名称が設定されています。
役職 | 月給 | 年収 |
リーダー・主任 | 25万円程度 | 年収400万円程度 |
副店長 |
30万円程度 |
年収500万円程度 |
店長 |
35万円~40万円程度 |
年収500万円~600万円 |
エリアマネージャー |
40万円~50万円程度 |
年収600万円程度 大手なら1000万円を超えることも |
ブロックマネージャー |
50万円~60万円程度 |
年収700万円程度 |
本部長 |
60万円~ |
年収800万円程度 |
役職があがるにつれて年収も増加していきますが、中小グループの場合は本部長まで出世したとしても年収1000万円は難しい事が多い。
大手であれば店長やエリアマネージャークラスであれば年収が1000万円を超えてくる事もあります。
規模別年収
パチンコ業界の賃金は大手と中小では大きな差があります。
中小では店長クラスでも500万円~600万円が精一杯ですが、大手になると1000万円近い年収が設定されている事もあります。
中小グループと大型店舗を持つ大手グループでは資本力に大きな差があり、その差が賃金にも強く影響しています。
年齢別推移
年齢別年収はあって無いようなもので、昇進スピードによって様々です。
短期間で店長まで出世する人は
退職金
大手では一般企業と同様に退職金制度がありますが、中小となると制度自体が存在していない所もあります。
※店次第
学歴・年齢による収入差
パチンコ業界は他業種ほど学歴による収入差は殆どありません。
そもそも高卒以下が多いという事情もありますが、「大卒でなければ出世できない」といった学歴による区別は存在していません。
年齢別年収に関してもあって無いようなもので、昇進スピードによって様々です。
短期間で店長まで出世する人は収入が高くなり、昇進できない人は平社員のままの給料で働き続ける事になります。
最終的には仕事ができるか否か。
仕事ができるやつが上に上がり収入増、できない奴は一生平社員で一定の収入になるだけ。
残業代
残業代はどこの店舗もほぼ確実に支給されています。
また、「パーソナルシステム」のために残業になること自体が少なくなっており、新台入れ替えやシマ工事の時以外はあまり残業が発生しません。
※月に10時間程度が一般的。
店舗を統括するエリアマネージャーやブロックマネージャーになると管理職になるため、残業代込みの年収に設定されることが多くなっています。
エリアマネージャーともなると勤務時間も不定期になり、残業代込みの年収・年俸でしか対応できないという側面があります。
かつては「みなし給与」として残業代が支払われない事もありましたが、近年はどこの店舗もきっちりと支払うところがほとんどです。
少しでも条件が悪いと店員がすぐに退職してしまうので、業界をあげて福利厚生を充実させようとしています。
パチンコ店員の生涯賃金
歩きっぱなしのホール作業は50代になると体力的に厳しくなるため、店員として60歳の定年まで働き続ける人はほとんどいません。
本部の幹部社員になるか、相当な根性で頑張らない限りは定年まで働く事はできないのが実情です。
多くの人が退職を考える40歳前後までの職業と考えると、生涯賃金は1億円に届くか届かないかの数字になりそうです。
まとめ
パチンコ店員の年収・収入状況のまとめです。
・大手と中小以下では大きな収入差がある。
・幹部以外は基本的に40歳までの職業と考える。
・学歴による格差はあまりない。
・店員としての生涯賃金は1億程度。
中でも、大手と中小では結構な賃金格差があり、役職が上がるにつれて伸び率に大きな差が出てきます。
高収入を狙うなら大手グループへの入社を目指すのが鉄則といえるでしょう。