現場で働くパチンコ店員に、「仕事のやりがい」と「つらさ」について聞いてみました。
やりがい・楽しいこと
給料が高い・時給が良い
店員になる人は「パチンコ好きかカネ目当て」と言われるほどパチンコ店の給料は高めに設定されています。
※あくまで同年代と比較して
能力次第で早く出世できる
ほとんどの店舗で出世は実力制です。
地位が上がるほど売上管理や将来予測、人員管理などのスキルが求められるため、無能な人間には任せられないという事情から年功序列にはなっていません。
ある程度までは経験に応じて役職があがっていきますが、スキルが認められない限り店長・管理者クラスにはなれない制度になっています。
そのため、実力さえあれば短期間で店長クラスに出世して高給を得ることができます。
成績を上げれば上げるほど役職は上がっていくわけですから、向上心の強い人に最適な職業です。
逆を言えば、やる気のない社員は一生、平のまま過ごす事になります。
人とのふれあいがある
店員は必ず常連さんと仲良くなります。
「いつもありがとうございます!」※冗談
ギャンブルだけにギスギスした部分もありますが、パチンコ店は温かい触れ合いの場でもあります。
中にはお客と仲良くなり、休日に一緒にでかけたり食事に行ったりする人もいます。
パチンコ店に来るお客さんは意外に寂しい人が多いのです。
実は店員も寂しい人が多いです。
大変なこと・辛いこと
将来性に不安がある
パチンコ店の減少、台規制や釘規制、出玉規制、封入式の導入、付随する莫大な設備投資など業界には明るいニュースが何一つありません。
カジノリゾートが予定されていることもあり、国はパチンコ規制を更に強めていくでしょう。
この流れは今後も継続していくと考えられており、将来的には業界の規模縮小がかなりの水準まで進行して、多くの店が倒産してしまうと予想されています。
長くは続けられない
歩きっぱなしのホール巡回や重い新台入れ替えなど、40代、50代になると体力的に厳しくなりにホールの業務ができなくなります。
パチンコ店員で60歳の定年まで働き続けられる人はほとんどいません。
30代で転職を考える人が多い。
土日祝日・年末年始・お盆は出勤
土曜日・日曜日・祝日、年末年始、お盆もお客が大きく増加するため、基本的には出勤になります。
年末年始やお盆には時間を延長して深夜1時まで営業している店もあります。
プライベートを充実させたい人には辛い職業と言えます。
アルバイトの管理に苦労する
パチンコ屋のアルバイトは人気のある職種ではありません。
あえてパチンコ屋を選ぶような人は言うことを聞かなかったり、無断欠勤があったり、注意するとすぐに退職してしまうなど個性的でやんちゃな性格の人が多く集まります。
クビにしても新たにアルバイトを雇用するには費用も時間もかかり、すぐに対応できるほど簡単ではないため、よほどの問題児で無い限りはクビにはできません。
アルバイトの管理には苦労している店舗が多いのは事実です。
仕事がおもしろくない
何を持って面白いとするかは人それぞれですが、基本的な仕事を覚えた後は決まりきった単調な業務に従事するため、仕事内容に不満を抱くも少なくありません。
逆を言えば、単調な仕事だけに「楽」ではあるのですが、最初の方はそう感じていても、後々にその楽さが煩わしく感じてしまうそうです。
単調な仕事に嫌気がさして辞める人も多いです。
客に暴言を浴びせられる
「遠隔操作だ」「データがおかしい」
「あの店員キモイ」「サクラを雇っている」
など、不機嫌な客にありとあらゆるクレームを投げつけられることもあります。
小さい文句程度なら日常茶飯事でクレームとは切っても切り離すことはできません。
店員を続ける以上は常に覚悟が必要です。
ちなみに暴力を受けた場合は、即時に警察に通報し、逮捕・連行されることになります。
※暴力に関しては対応がマニュアル化されている。
中にはダラダラと文句を聞いているのが面倒なため、わざとこづかせて警察を呼んで話を早く終わらせようとする店員もいます。
交際や結婚時に仕事が問題になりやすい
今でこそパチンコ業界にはクリーンなイメージがつき始めていますが、かつては「行き場のない人間」が働く職業のような悪いイメージが定着していました。
特に親世代にその意識は根強く、交際時には何の問題もなくても、結婚の話になると急に反対されたり、転職を強く勧められる事があります。
結婚を機に他業種に転職する人も一定数おり、状況によっては店員を続けることが難しくなる可能性はあります。