消防署で働く消防士の1日・1週間のスケジュールを紹介します。
消防署での勤務形態には、日勤と交代勤務の2つがあります。
隔日勤務・交代勤務:24時間勤務。現場はほぼすべての人がこの勤務体系。
消防士の勤務体系
1日のスケジュール
日勤者と交代勤務者の1日の流れを紹介します。
あくまでも一例であって、各消防署や夜間受付勤務がある職員、災害対応をする職員など、立場や状況によって様々なケースがあります。
また、災害があれば24時間、不眠不休で勤務を行うこともあります。
毎日勤務・日勤者の1日のスケジュール
日勤者は一般的なサラリーマン・公務員と同じ9時~17時を基本としたタイムスケジュールになります。
交代勤務者の1日のスケジュール
交代勤務の場合、朝の8時から翌朝の8時まで24時間続けて勤務します。
ただし、間に仮眠や休憩時間が入るため、扱いとしては約16時間の勤務となります。
※2日分
1週間・1ヶ月のスケジュール
消防士の1週間・1ヶ月のスケジュールを解説します。
消防士の働き方には毎日勤務と交代制勤務があります。
さらに、交代制勤務の中にも2部制・3部制の2種類があります。
※2部制、3部制のどちらを採用しているかは地域により様々。
交代制勤務 | 2部制 | 当番⇒非番⇒当番⇒非番 当番と非番を1日おきに繰り返す。 |
3部制 | 日勤⇒当番⇒非番 日勤・当番・非番の3つを繰り返す。 |
|
毎日勤務 | 日勤⇒日勤⇒日勤 常に9時から5時。 |
日勤:9時~17時の勤務。
非番:当番の後に設定される日。厳密には休みでないが、休日のようなもの。ただし、24時間勤務の当番後に設定されているため家でゆっくりする人が多い。
週休:休日。一般の日曜日や土曜日。
毎日勤務の1週間のスケジュール
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 週休 |
2 日勤 |
3 日勤 |
4 日勤 |
5 日勤 |
6 日勤 |
7 週休 |
8 週休 |
9 日勤 |
10 日勤 |
11 日勤 |
12 日勤 |
13 日勤 |
14 週休 |
15 週休 |
16 日勤 |
17 日勤 |
18 日勤 |
19 日勤 |
20 日勤 |
21 週休 |
22 週休 |
23 日勤 |
24 日勤 |
25 日勤 |
26 日勤 |
27 日勤 |
28 週休 |
29 週休 |
30 日勤 |
31 日勤 |
毎日勤務は現場に出ていない事務部門を担当する職員に適用されます。
日勤者の場合は、土曜・日曜・祝日が休日となり、一般的な労働者と同様のスケジュールになります。
交代勤務(2部制)の1週間のスケジュール
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 当番 |
2 非番 |
3 当番 |
4 非番 |
5 週休 |
6 週休 |
7 当番 |
8 非番 |
9 当番 |
10 非番 |
11 週休 |
12 週休 |
13 当番 |
14 非番 |
15 当番 |
16 非番 |
17 当番 |
18 非番 |
19 週休 |
20 週休 |
21 当番 |
22 非番 |
23 当番 |
24 非番 |
25 週休 |
26 週休 |
27 当番 |
非番 |
29 当番 |
30 非番 |
31 週休 |
交代勤務の2部制は当番と非番を繰り返し、その後に週休が入るサイクルになります。
1週間に2回から3回の出勤となり、休日が多く感じられるかもしれませんが、1週間あたりの労働時間は40時間と毎日勤務や一般職公務員と変わりはありません。
交代勤務(3部制)の1週間のスケジュール
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
1 当番 |
2 非番 |
3 週休 |
4 当番 |
5 非番 |
6 当番 |
7 非番 |
8 週休 |
9 当番 |
10 非番 |
11 週休 |
12 当番 |
13 非番 |
14 当番 |
15 非番 |
16 週休 |
17 当番 |
18 非番 |
19 日勤 |
20 週休 |
21 週休 |
22 当番 |
23 非番 |
24 週休 |
25 当番 |
26 非番 |
27 当番 |
28 非番 |
29 週休 |
30 当番 |
31 非番 |
上記のカレンダーは3週間を1サイクルに設定している東京消防庁の状況です。
当番 ⇒ 非番 ⇒ 週休 を繰り返し、一定の間に日勤が入ります。
日勤が1回しか出現していませんが、どのタイミングで日勤が差し込まれるのかは消防署の規則次第で様々なケースがあります。
交代勤務 2部制・3部制の採用割合
消防本部の数 | 2部制 | 3部制 | 併用 | その他 |
732 | 438 | 223 | 63 | 8 |
100% | 59.8% | 30.5% | 8.6% | 1.1% |
2部制か3部制かは消防署次第ですが、2部制の割合が約6割を占めます。
2部制には、人数が少なくても現場を回しやすいというメリットがあり、小規模の消防署で採用されています。
※平成29年消防白書
消防士別勤務体制
消防本部の数 | 毎日勤務 | 2部制 |
3部制 |
その他 |
消防吏員数 | 31158 | 80281 | 47151 | 3785 |
100% | 19.2% | 49.4% | 29% |
2.3% |
事務作業を主に担当する毎日勤務者は約20%。
2部制・3部制をあわせた現場の職員が約80%となっています。
どの勤務形態でも労働時間は同じ
毎日勤務・交代勤務がありますが、どの勤務形態でも労働時間は1週間あたり40時間になるように設定されています。
交代勤務は1日に2日分(16時間)働く勤務となるため、休日が多いように錯覚しがちですが、労働時間に変わりはありません。
消防士の休日について
上記のスケジュールを見ればわかるように、毎日勤務以外の現場消防士の休日は不定期です。
祝日であろうと日曜日であろうと定められた日に出勤する必要があります。
有給は取得できるのか?
公務員ということもあり、有給自体は消化することが可能です。
ただし、最低勤務人員数があるため、指定の日に必ず取れるものでもありません。
運動会や参観日などで日程が重なる場合は、それぞれの希望を調整して休みを取るようになっています。
職員は同地域に居住する事が多いため、子供のイベントが集中する時期には日程調整に苦労することが多いようです。