消防士といえば、大型の消防車を運転したり、救急救命機器を操作したりと専門知識が必要なイメージを持っている人がほとんどでしょう。
消防士になるために必要な資格、おすすめ資格はありますか?
消防士への質問で特に多いあるあるとの事ですが、実際に消防士になるために必要な資格などは存在しているのか?消防士と資格について、現役の消防士に取材をしてきました。
結論から言えば、消防士になるために資格は必要ありません。
消防士になるために必要な資格
消防士になるために必要な資格はありません。
公務員試験に合格するだけで、無資格でも問題なく消防士になることが可能です。
消防士を目指す人によく聞かれますが、消防士になるために必要な資格はありません。
あれば良いのは車の免許くらいです。
あると採用されやすい、役に立つ資格
大前提として、消防士になるために必要な資格はありません。
それを理解した上で、あると採用されやすい資格、なった後に役に立つ資格を紹介します。
資格を何一つ所持していなくても、仕事ができない、解雇される、という事はありえないので、特に心配する必要はありません。
救急救命士(採用前・採用後)
これは大学や専門学校の救急救命士コースを専攻し卒業時に資格を取る必要があります。
採用試験の際には、面接でアピールできるポイントにはなります。
※ただし、そこまで評価は高くはない
2.消防士になってから取得する
大型自動車免許(採用後)
最近は車両の大型化、免許区分の変更もあり普通自動車免許だけでは救急車しか運転することができない職場が多くなっています。
かつては、小型の消防車などは普通自動車免許で運転できていましたが、現在は、小型の消防車でも普通自動車免許の限定解除を行って中型免許を取得する必要があります。
はしご車、救助工作車、その他特殊車両などはほとんどが大型自動車になるため、大型自動者免許を取得している職員が重宝されます。
大型自動車免許を取得するのに約30万円必要です。
運転に関する出動時の手当もなく、事故時には運転手が責任を問われる事もあり、取得する魅力が少ないように感じる人も多いようです。
大きい車に乗って子供達にかっこいい消防士の姿を見せたい。
という思いを持つ職員は積極的に取得に励むようです。
20年程度前は大型自動車免許を取得する際に半額程度の補助がありましたが、現在は全て自己負担となっています。
小型船舶免許(採用後)
管轄内に海、大きい川、池、湖などがある消防本部には水難救助隊がある職場もあります。
出動の際には、小型ボートに船外機をつけた小型船、救急船、消防船を使用します。
その際に小型船舶免許を取得している職員がいると、大型自動車免許の時と同様に重宝されます。
同様の理由で潜水士の資格が役に立つ事もあります。
小型移動式クレーン運転士(採用後)
救助工作車にはクレーンが装備してありますが、小型移動式クレーン運転士はそのクレーンを操作するために必要な資格です。
運転技能講習を修了することで資格を得ることが可能で取得は容易です。
危険物取扱者(採用後)
消防の業務中には機械や車両を頻繁に使用します。
使用するためには多くの燃料が必要になるため、危険物施設という燃料保存施設を設置している消防本部もあります。
消防法の規定があり、本来は取り扱い禁止の危険物も基準を満たす事で使用が可能になります。
この危険物(ガソリンや軽油など)取り扱い時に危険物取扱者の免状をもつ職員がいると、取り扱い方法、漏洩した時の対処法、燃焼した時の消火方法などを知っているため重宝されます。
また、事業所に危険物施設を新設する時にも消防署の許可が必要となりますが、有資格者は、その際の図面審査や取り扱い方法の指導が可能になるなど、メリットの多い資格です。
予防技術検定(採用後)
近年、グループホームやホテルなどでの大規模火災により多くの尊い命が失われています
このような災害が起きると、二度と同じような災害を引き起こすことがないように法改正が行われます。
これらをグループホームやホテルなどの管理者に伝えるために年に1度は消防署員が建物に立ち入り検査に行きます。
その際にこの資格があると、指導する場所や考え方などを伝えやすくなるので重宝されます。
予防技術検定には3種類の資格があり、年に1度試験があります。3年かけて全て取得する職員が増えてきています。
2.消防用設備等(消化器、屋内消火栓、スプリンクラーなど)
3.危険物(危険物施設、取り扱い方法など)
消防士の資格についてまとめ
消防士の代表的な資格である救急救命士もかつては希少性の高い資格でしたが、取得者の増加もあり、現在では特に評価される資格では無くなっています。
消防士になるために特定の資格は必要ないという事は理解しておいたほうが良いでしょう。
公務員試験なので資格で合否は決まらない。
資格は気にしなくていいから、試験の対策をしておいたほうが良いですよ。
という人がほとんどでした。