職業データベースでは実際に現場で働いている現役消防士に「消防士の辛いこと・大変なこと」を取材しました。
消防士を目指す人、興味がある人にはとても参考になる情報です。
他のサイトにはない生の声を御覧ください。
夜勤がきつい
消防士は基本的に24時間体制で働いています。
深夜から早朝にかけて仮眠の時間はありますが、年齢を重ねてくると相当に辛くなるようです。
職業柄避けては通れませんが、やはり24時間勤務はきついです。
翌日は非番ですが、頭がボーッとします。
特に年齢が高くなるほど辛くなり、お金はいらないので夜勤をなくしてほしいという人は多いです。
上下関係が厳しい
どこの消防組織も体育会系の職場であるため、上司の意見が絶対的な場合が多いようです。
部下の意見が通ることは少なく、風通しの良い職場とは言いにくい側面があります。
慣れていない人は、そのような上下関係が嫌で退職を選択する人もいます。
ある程度の耐性がないと続けることは難しいかもしれません。
いじめやパワハラはあるのか
後輩の消防士を逆さづりにするなどの暴行を加えたとして、大阪府の茨木市消防本部は12日、消防司令補(47)、消防士長(34)と消防副士長(33)の男性職員3人を懲戒免職にし、発表した。
現役の消防士に尋ねると、消防署での高圧的な態度でトラブルになる事もあるようです。
きつい言い方をされたり、小突かれたり、暴力を振るわれることもあります。
ただ、訓練中であったり、こちらが重要な場面でミスをした場合限定です。
他の消防署では日常的に厳しい所もあると聞きますが、最近はパワハラへの意識が強くなっているので度を超えるとすぐに問題になります。
結局は上司や職場の雰囲気次第だと思います。
いじめが原因で事件になってしまったケースもありますが、上下関係が厳しいがゆえにそういう状況が発生しやすいのかもしれません。
パワハラはあるのか?
消防の世界では、上司・先輩の言うことに従う気質があります。
そして、パワハラが問題になった事件は過去に数え切れないほどあります。
※事件になっていないだけの問題もあります。
ある程度のパワハラ気質があることは理解しておいたほうが良いでしょう。
休日が休めない
交代制勤務の場合は休日・祝日、関係なく出勤となります。
希望を言えば土日祝でも休みを取ることは可能ですが、運動会や学芸会の日程は大体の学校で似通ってしまうため、全員の休みを認めると消防機能が停止してしまいます。
そのような場合にはお互いに日程を調整しあうのですがそれにも限界があり、物理的にどうしても休めない日というのが発生します。
消防士である以上、フルに子供や自身の行事・イベントに参加することは不可能だということを理解しておきましょう。
公務員であるため旧態依然の体制
消防士は公務員です。
公務員は法律や条例に基づき業務を行っているため、何か良い改善点があったとしても実行に移すまでに時間がかかりがちです。
予算も節約の連続で古い備品や壊れかけのものもなかなか買い換えることはできません。
良くも悪くも公務員的なもどかしさは常につきまといます。
書類作成・事務処理が多い
警察官も同様ですが、1回の出動ごとに報告書を作成する必要があります。
公務員特有の体質でもありますが、出動が集中した時はかなりの事務処理を1日に消化することになります。
消防士はどちらかといえば体力自慢の人が多いため、書類作成にうんざり、、という人も多いそうです。
悲惨な現場に出くわす事もある
火災現場での焼死体や救急現場での血まみれの傷病者、糞尿まみれの傷病者など異常な場面に遭遇することが多々あります。
小さな子どもを抱きかかえたまま心中した轢死体の処理など、想像を絶するような状況でも迅速に業務を遂行しなければなりません。
消防士の仕事自体にはやりがいを感じるものの、そのような悲惨な現場がトラウマ(PTSD
|Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)になり耐えきれずに退職してしまう人もいます。
現場での活躍は昇進とは関係がない
現場でいくら人助けをしようとも、昇進とは全く関係がありません。
昇進する人は昇進試験に合格した人のみです。
勉強しかできない人物がどんどんと出世していくという憂き目にあう可能性もあります。
※実際には周りから支持されない人間がどんどんと出世していく事はまずない、とのこと。
高齢職員の怠慢が目立つ
何人かの現役消防士に話を聞きましたが、全ての人が共通して不満を表していたのが、「上層部・定年間際の職務怠慢」
誰からも怒られない立場になると、とたんにサボりだす人もいます。
年齢が年齢だけにバリバリ活躍することは大変だとは思いますが、、もうちょっと頑張って欲しい。
上の立場になると色々とサボりやすくなる傾向にあるそうです。
ただ、偶然インタビューした人達の消防署がそうであっただけで、どの消防署でも同様の状況なのかは不明です。