「郵便局員はノルマがきつい」
「自爆営業で大変」
2019年の年末には年賀状の自爆営業がニュースになるほど世間を騒がせました。
郵便局員を目指す人がある意味では、一番気になっていることではないでしょうか。
このページでは現役職員へのインタビューから知り得た、郵便局員のノルマ事情を解説していきます。
郵便局にノルマはあるのか
結論から言えば、あります。
ただし、郵便局の強烈なノルマが社会問題になったことによって、ノルマという言葉は廃止になりました。
しかし、営業目標というノルマに近い制度はまだ残されています。
その営業目標も個人単位ではなく一定のグループ単位に設定されるようになっています。
以前のように個人成績を強く求められる事はなくなりました。
・個人成績が強く求められる事はない
営業目標やノルマはどこにでもあるもの
批判の多い郵便局員のノルマ(目標)制度ですが、職員の協力を仰ぐのは自社の利益を追求する上で当然ともいえ、どこの業界にも似たようなものは存在しています。
例えば営業職であれば、多かれ少なかれ目標数値というのは設定されています。
行き過ぎた数字設定は問題ですが、一定の販売目標がある事自体は自然な事といえます。
ノルマになる商品
ノルマのある商品は年賀状が有名ですが、最も厳しい数値が課せられるようになっていました。
※現在ではかつてよりも緩やかに。
その他にも暑中見舞いのかもめ~るやお中元なども、ノルマが設定されています。
◆かもめーる
◆ふるさと会入会
◆お中元・お歳暮
◆カタログゆうパック
年賀状販売の目標数値
年賀状の枚数であれば、正社員の場合は数千枚程度、非正規職員の場合で数百枚程度。
※前年の成績や地域、状況による
当然のことですが、正社員と非正規雇用では目標数値に大きな差がつけられています。
どのくらいの人が目標を達成できるのか
どのくらいの人が目標を達成できるのか?
現役配達員の方の話では、目標を達成できるのは半分もいないとのことです。
局の状況次第だと思いますが、目標を達成できるのは半分もいないと思います。
私の局だと達成者は5割弱です。
目標は厳し目に設定されており、全員が達成できるような事はまずありません。
獲得数が多い人が、同じグループ内の成績の芳しくない人に数字を分けてあげる事もあります。
達成できる・できないとどうなるのか
目標の達成状況は職場の見える位置にグラフで張り出されます。
※取材対象者の職場では
目標獲得数が達成できた場合
人事評価で自己申告できるため、達成者ほど高評価されやく、昇給や昇進がしやすくなるメリットがあります。
ただし、目標を達成できたとしても、一時金など即座に目に見えるメリットはありません。
カタログゆうパックをお中元・お歳暮時期にたくさん売ると景品がもらえる事もあります。※局によって異なる
目標獲得数が達成できなかった場合
意外に思えますが、達成できなかったとしてもペナルティは特にありません。
グラフが掲示されているため、肩身の狭い思いをする事にはなりますが、成績が芳しく無くても減給や退職を勧告されることはありません。
ただし、人事評価が下がることになるため、昇進はしにくくなります。
自爆営業はあるのか
年賀状の自爆営業が社会問題にまで発展したことによって、現在では自爆営業はしないようにと強く注意喚起されるようになりました。
現在では営業へのプレッシャーは弱まっており、自爆営業があたりまえのかつてのような状況ではありません。
ただ、売上があまりにも芳しくない場合は、やむを得ず自爆営業を行っている局員も存在しているようです。
自爆営業はしないようにとの御達しがありますが、自力で売上が上げられない人は買い取って金券ショップに持ち込む人もいます。
将来的な事(昇進など)や体裁もありますから。
まとめ
年末の胃痛の種だった年賀状ノルマも、個人単位で追求されることは無く、かなり緩やかになっています。
ノルマ自体が消滅したわけではありませんが、過度な営業プレッシャーはかからないように変化しており、働きやすい労働環境になってきています。