2018/10/192020/09/18その他

警察組織図(警察庁・都道府県警察)と各組織の役割を解説

警察庁?警視庁?都道府県警察?

警察と一言で言っても、警察の中でも様々な組織があり、警察関係者以外でその違いを明確に理解している人はほとんどいないのが現実です。

そんな警察の組織形態をわかりやすく解説します。

 

警察組織は警察庁と都道府県警察の2つに大別される

警察組織は大きく2つ大別されます。

国の機関として設置されている「警察庁」と各都道府県毎に設置されている「都道府県警察」です。

警察庁 国の省庁
都道府県警察も含めた警察全体を管轄する
都道府県警察 各都道府県の警察
各地域の治安維持

警察としては同一の存在ですが、この2つの役割は大きく異なっています。

警察庁は、警察組織全体の長として、警察組織の改善や運営、都道府県警察に対する指導を主としており、犯人逮捕や捜査などはほとんど行う事がありません。

都道府県警察は実際に現場で捜査や逮捕を行うなど、各地域の治安維持のために活動します。

警察庁は組織の指揮、都道府県警察は実務を担当とイメージすればわかりやすいでしょう。

一般庶民が触れあう機会の多い「警察署」や「交番」に勤務している警察官は、ほとんどが都道府県警察の所属です。

国家機関の「警察庁」

国家の機関である警察庁の職員は「国家公務員」の身分になります。

警察庁は行政機関で各都道府県警察の監督・指揮を担当します。

警察庁長官の下に次長がおかれ、6つの部局と7つの管区警察局と付属機関が組織されています。

都道府県警察

都道府県警察の職員は「地方公務員」の身分になります。
※警視正以上は国家公務員の身分になる。

都道府県警察の組織は、都道府県知事を頂点として、公安委員会があり、その下に各都道府県警察が位置するピラミッド構造になっています。

更にその下には、総務部や警務部などいくつかの部が設置されています。
警察庁の「局」に対して、都道府県警察では「部」が使用されています。

各都道府県警察の長は本部長

警察庁の下、47都道府県全てに警察組織があります。

組織の関係は上の図のとおりで、都道府県知事の下に公安委員会、そしてその下に警察本部が並ぶ形になります。

都道府県警察の長は「本部長」で神奈川県警ならば神奈川県警察本部長、沖縄県なら沖縄県警察本部長という名称になります。

ただ、東京都の警察である「警視庁」だけは別格の扱いとされ、警視総監と呼ばれる警察組織NO.2の地位になります。

東京の警察「警視庁」は別格

全国の都道府県警察の中でも東京は別格とされ警視庁という特別な名称が与えられています。

他府県が「(都道府県)警察」と呼称されるなか、なぜ東京だけは特別なのでしょうか?

1.皇居にお住まいの天皇および皇族の警備を担当する。
2.国会や大使館など国家の重要施設の警備を担当する。
3.内閣総理大臣をはじめとする国会議員の警備を担当する。
4.近代警察の発足時にパリの警視庁を模倣した。

など、これらの他にも様々な諸説がありますが、組織の重要度が他の都道府県とは「桁違い」というところから別格の組織として取り扱われるようになったようです。

また、警視総監は東京警察の長というだけでなく、警察組織のNO.2の意味を持っています。

では大阪府警のトップ大阪府警察本部長がNO.3かと言えばそうではなく、警察庁次長というポストがNO.3とされ、大阪府警の本部長は序列で言えば警視総監の3つ4つ下で、1都道府県の長という立場でしかありません。

それだけ、警視庁、警視総監は別格の存在とされているのです。

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