2018/09/072020/12/03なるには

【警察官になるには】警察官のなり方や国家公務員・地方公務員の違いなどを詳細解説

このページでは警察官になるための方法を解説します。

 

警察官になるには

まず、大前提として警察官になるには

日本国籍所持者

であり

国家公務員採用試験 年1回、国が採用試験を行う。
地方公務員採用試験 各都道府県が採用試験を行う。
日程は各都道府県によって様々。

のいずれかを受験して、合格・採用されなければなりません。

これら以外には特殊な資格や能力の持ち主が採用されることもありますが、絶対数はかなりの少数です。

特別な事情のない限り、すべての人が国家公務員試験、地方公務員試験を受験して警察官になります。

日本国籍以外が駄目な理由

警察組織は日本の治安維持の根幹です。
その根幹を他国との繋がりのある人材、つまり外国人に担わせる事はできないからです。

仮に外国籍の人材を受け入れた場合、世界中からスパイが送り込まれる事になります。
先進国ではあたりまえの見解で、どの国も自国籍者以外を国の中枢に関与させることは認めていません。

国家公務員採用試験

人事院が毎年実施している試験で合格し、警察庁に採用されると国家公務員の警察官になる事ができます。

国家公務員採用総合職試験

「キャリア組」と呼ばれる警察の幹部候補を採用する試験。
難易度はかなり高く、東京大学や京都大学などトップ大学の人材がほとんど。

受験資格は年齢制限のみで、22歳から30歳であれば受験することができます。

合格者は東京大学と京都大学でほとんどを占めますが、たとえ高卒であったとしても能力次第では採用は可能です。※理論上

Fランク大学であろうと、中卒であろうと

国家公務員採用一般職試験

「準キャリア」と呼ばれるキャリアとノンキャリアの中間に位置する存在。
中卒・高卒でも受験は可能ですが、難易度は高く、大学卒業者がほとんど。

受験資格は年齢制限のみで、22歳から30歳であれば受験することができます。

こちらの国家公務員採用試験情報NAVIより試験情報が取得できます。

地方公務員採用試験

都道府県毎に独自に実施している警察官採用試験。
この試験に合格後は地方公務員の警察官になることができます。

全国のほとんどの警察官がこの地方公務員採用試験を経た採用で、いわゆる「ノンキャリア」の立場となります。

採用区分とは?

受験条件を満たす学歴や年齢を区分したもので、警視庁であれば以下の3種類の採用区分があります。
その他の都道府県でも独自の採用区分が設定されています。受験の際にはまず最初に確認しておきましょう。

採用区分Ⅰ類:大学卒業程度
Ⅱ類:短大卒業程度
Ⅲ類:高校卒業程度

【警視庁】

Ⅰ類(大学卒業程度) 35歳未満で大学(学校教育法による大学(短期大学を除く。))を卒業又は翌年3月までに卒業見込みの人
21歳以上35歳未満で大学卒業程度の学力を有する人
Ⅱ類(短大卒業程度) 35歳未満で高校(学校教育法による短期大学)を卒業又は翌年3月までに卒業見込みの人
19歳以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人
Ⅲ類(高校卒業程度) 35歳未満で高校(学校教育法による高等学校)を卒業又は翌年3月までに卒業見込みの人
17歳以上35歳未満で高校卒業程度の学力を有する人

必要な身体要件

悪質な犯罪者と対峙する警察官には、それ相応の体力が求められます。
そのため、採用では身体要件が設定されています。

  男性 女性
身長

おおむね160㎝以上であること

おおむね154㎝以上であること

体重 おおむね48kg以上であること

おおむね45kg以上であること

視力 裸眼視力が両眼とも0.6以上、又は矯正視力が両眼とも1.0以上であること
色覚 警察官としての職務執行に支障がないこと
聴力 警察官としての職務執行に支障がないこと
疾患 警察官としての職務執行上、支障のある疾患がないこと
その他身体の運動機能 警察官としての職務執行に支障がないこと

※警視庁2018年

男性女性共に平均に近い体格であれば問題にならない程度の数字が設定されています。
ほとんどの場合では身体要件が問題になる事はないでしょう。

体重が足りない場合は水を大量に飲んで受験するなど、相応の対策は可能です。

また、身長が規定の数字に若干足りなくても、「こっそり背伸びをして」熱意が認められ合格となったケースもあるようです。

「警察官への熱意」も採用のポイントになっているそうで、「熱意」を持って採用試験に臨むと何らかの忖度が行われるかもしれません。

警察官になるための費用は?

警察官採用試験はどの都道府県も受験料は無料です。
どこの都道府県を受験しようとも、受験料がかかることはありません。

受験に際しては、

◇独学で勉強
◇公務員試験予備校で勉強

の2つが選択肢としてありますが、実際には多くの人がなんらかの形で公務員試験予備校を利用しているようです。

警察官採用試験を対象とした有名資格スクールは数多くあり、対策講座の費用はおおむね10万円から30万円程度となっています。
その他にも、弱点となる科目だけを対策するなど数万円で受講できる講座もあります。

警察官になるために必要な学力は?

警察官採用試験に合格できる学力レベルですが、おおむね偏差値にして50程度は必要になります。

日本では学力の指標が偏差値しか存在していないため、50という数字で表現しましたが、採用試験では法律科目や知能分野試験、小論文などの特殊な科目が課されるため、一概にはいえません。

おおむね全体の平均程度の学力は必要になるだろうということです。

ただ、警察官は危険を伴う公安職という事もあり、他の公務員試験と比べると容易な部類に入る職種にはなっています。

警察官になるために必要な学歴は?

警察官になるために必要な学歴要件は一切設定されていません。
※警察官になるために必要な学歴要件はありませんが、学歴に応じた試験区分が設定されている事があります。

採用試験の成績のみで合否が決められる、公平な試験制度が採用されています。

警察官には中卒でもなれるのか?

全く問題なく、なる事ができます。

たとえ、中卒であっても警察官採用試験に合格すればなることが可能です。
一般企業のように学歴による差別は一切ありません。

逆を言えば、たとえ世界一の大学と言われるハーバード大学を卒業していたとしても警察官採用試験に合格できなければ、警察官として働く事はできません。

なりやすい学部はあるのか?

試験問題で理系出身者が得意な数的推理が出題されたり、法学部出身者しか触れあうことのない法律科目があったりと若干の有利不利はあるかもしれませんが、高校や大学で公務員試験対策をしているわけではないので、学部による差は特にはありません。

実際に働いている現役警察官の出身学部も千差万別で、特に気にする必要はありません。

警察官になれない人

警察官としての採用時には身辺調査が行われます。

身辺調査とは本人や身内に危険な思想の持ち主はいないか、過去に重大な犯罪を起こしてはいないかなど警察官に相応しい人物かどうかを調べる調査です。

そしてその身辺調査の結果、家庭環境などが原因で、どれだけ努力をしたとしても警察官になれないケースがあります。

ほとんどの人には関係のない条件かと思われますが、これらの条件に引っかかってしまった場合はまず採用される事はありません。

全ての努力が無駄になってしまう可能性が高いため、受験する前に一応は確認しておいた方が良いでしょう。

警察官になれない条件◆犯罪行為を行い執行猶予中。
警察官と正反対の存在になります。まず、採用は不可能です。

◆カルト宗教など危険な思想の持ち主である。また、身内にそのような人物が存在する。
※どの程度が問題とされるのかは不明

◆親など近しい身内が暴力団や反社会的な団体で活動している。
※どの程度が問題とされるのかは不明
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