犯罪者を逮捕する立場の警察は暴力団などとは直接の関わりを持たないのが当然と思われがちですが、実際の事件の際には犯罪者集団と直接交渉を行う事もあります。
そのような事実が報道されることはありませんが、実際には水面下での交渉が行われています。
一般的には信じがたい話ですが、警察はそのような集団とも相応のやりとりをする事で事件の解決を図ることもああります。
どこから電話番号などの連絡先を知るのか
大体の犯罪者は多かれ少なかれ前科があり、警察にお世話になった事があります。
その際の取り調べなどである意味「仲良く」なり、捜査員とのつながりや縁ができて連絡を取り合う仲になるようです。
電話番号自体は警察の力があれば容易に調べる事ができます。
癒着ではないが交渉を行う事もある
例えば暴力団にも警察官に対して広報を担当する人物が存在しています。
※「窓口担当」のような人物がいます。
警察と単純に仲のいい人だったり、暴力団の情報を流す代わりに、見返りとして警察の捜査情報を教えてもらったりと、警察と縁のある人材がどこの団体にも一人くらいは存在しています。
事件が発生した時にはその人物に対して
どこどこの場所で事件が起きた。
確かあなたの組の縄張りではなかったか?何か知らないか?
というように、情報提供を呼びかけたり、
既に容疑が固まり、犯人を匿っている暴力団に対して、
防犯カメラから犯人を特定して、容疑は既に固まっている。
匿っている犯人を出頭させてくれ。
名前を報道しないなど、そちらの望む対応を行う可能性もある。
犯人を出頭させるために、犯人側にある程度の配慮を行うと伝えた上で交渉を行う事もあります。
現在での司法取引に近い交渉ですが、古くからこのような交渉は行われていました。
問題のある捜査手法ともいえるが
最近では、反社会集団とのつながりを問題視する声もあり、一見すると「癒着」とも思われかねない行為ですが、古くからこのようなつながりは存在しています。
問題か問題でないかを考慮すると、間違いなく問題となります。
警察の「敵」から情報を得るという危険な手法といえますが、このような繋がりが無くなってしまえば、裏社会の実情を知ることができなくなってしまうのです。
逮捕して色々と聞き出せば良いのではないか?
と単純に考える人が多いかもしれませんが、たとえ暴力団や不良だとしても何の理由もなく逮捕はできません。
また、何らかの事件で逮捕して取り調べを行う機会があったとしても、そのような嫌がらせの逮捕をされた状態で警察に協力する事は無いでしょう。
そもそも、暴力団やアウトローの人間は警察を頼ったり、警察に協力することを良しとはしない暗黙の不文律があります。
※暴力団はトラブルになったとしても、警察に連絡したり頼ったりすることはない。暴力団が警察にタレ込むことは「恥」とされ、他の暴力団から嘲笑の対象となる。
暴力団とそれなりの関係になることは、全体の治安を維持するため、ある意味では仕方のない事ともいえるのです。
まれに度が過ぎてしまい、暴力団から賄賂を受け取ってしまうような事件が発生していますが、ある程度の関係を持つことは地下に潜る裏社会の把握に大きな効果があるといわれています。