ヤクザを辞める、脱退の方法を紹介します。
近年は警察の保護のもと脱退するケースが増えていますが、基本的には簡単に辞めることはできません。
簡単には辞められない
ヤクザの世界は疑似親子関係で成立しています。
一度、親子の盃を交わした以上「辞めたいから、辞めます」で辞められる世界ではありません。
現実世界でもそうですが、疑似とはいえ親子の縁はそうそうに切れるものではないのです。
どうして辞めさせてくれないのか?
親子の縁を反故にするというメンツの問題と、辞められるとその分の上納金が減ってしまうため。
組の収入が減少するうえに、簡単に辞められてしまうと他の組員の士気にも悪い影響がでてしまいます。
「あいつが簡単に辞めたなら」と他の組員が続々と後を追う可能性もあります。
業界も圧倒的に人手不足なので辞められては困ります。
高齢化が進行しています。
辞める時は飛ぶ
話し合いで辞めることはかなり難しいのが実情です。
当たり前の話ですが、まず認められません。
基本的に辞める時は、どこかに「飛んで」ほとぼりが冷めるまで身を隠す事が多いようです。
「飛ぶ」以外では警察に暴力団と脱退交渉を代行してもらう事もあります。
警察が間に入ればそれ以上何かを言ってくる事は無く、100%辞める事が可能です。
暴力団を離脱したい方へ 東京都都民安全推進本部
https://www.tomin-anzen.metro.tokyo.lg.jp/chian/chiankaizen/bouryokudan/bouhaiack/secession.html
指詰めはあるのか
現在では脱退時に指を詰めることはありません。
かつては小指を差し出すことで脱退が認められる事もありましたが、現在ではそのようなことしてしまえば傷害罪で逮捕され刑務所行きが確定します。
けじめとして指を詰めさせるにも「辞めたい」と考えている人間に強制すると最終的には警察に駆け込まれて、使用者責任で上層部が全員逮捕になりかねません。
今の暴力団にとって小指は何の価値もありません。
金銭で許される事は?
立場次第ですが、金銭の上納で脱退が認められることはあります。
辞めたい人間を置いていても扱いが難しいため、金銭で解決を図れば組にとっても悪い話にはなりません。
金額は様々ですが100万円単位の金額になります。
追い込みをかけられる事は?
かつては、辞めた(逃げた)組員を地の果てまで追いかけ、見つけ次第ヤキを入れるような事も珍しくありませんでした。
またその恐怖が離脱への抑止力にもなってもいました。
しかし、現在では、要職についていたり、よほどの不義理をしていない限りは追い込みをかけられる事はありません。
仮に追い込みをかけて暴行を加えたり、金銭を強奪したとしても警察に泣きつかれれば、すぐに使用者責任で組長ごと懲役刑になってしまうからです。
近年の警察は離脱者へのサポートを強化しており、何かあればすぐに対応するように制度化されています。
逃げられてメンツを潰されることにはなりますが、辞めていく人間のために懲役に行くのは割に合わないと考えるのは自然な事だといえます。