ヤクザや暴力団員といった組織犯罪集団のメンバーの収入は、一般的な合法的な職業とは大きく異なります。
彼らの資金源は多岐にわたり、違法な活動から得られる利益が主な収入となっています。
この記事では、元暴力団員への取材、各種情報誌、テレビ放送・YouTube動画を参照し、ヤクザや暴力団員の収入の実態、資金源について詳しく探ります。
ヤクザのシノギ・収入について
ヤクザ業界では、収入・収入源・仕事のことを「シノギ」と言います。
■ホストクラブのケツ持ちをやっているみたいです。
ヤクザ業界は全ての人材が個人事業主であり、金銭は個人が考えて稼ぎ出す必要があります。
ヤクザの収入・年収
ヤクザ・暴力団員の収入状況一覧です。
当然ながら、本家の組長の収入が一番膨大で億単位の収入は間違いありません。
本家暴力団組長の年収・収入
本家とは山口組、住吉会、稲川会などの系列の最上部に存在する組のことです。
本家・組長に集まる金は月額で億単位、年間になると数十億規模になります。
一例を挙げると、山口組の構成員・準構成員数は2017年の時点で約10000人です。
それらの構成員が毎月1万円を上納するだけでも月額1億円に達します。
月額が1万円は最低ランクの上納金であることを考えると、毎月に数億円の上納金があることは容易に予測できます。
直参・2次団体以下の組長の年収・収入
本家以外の収入は組の勢力・構成員の人数で決まってきます。
シノギに長けた有能な子分の多い組であれば、億単位の収入、一方、冴えない組の場合は数千万円クラスが精一杯の組もあります。
どのようなクラスであれ、組への収入総計が数千万円はないと上部団体への上納金できず、組織運営がままならないといいます。
幹部・組員の年収・収入
幹部クラスになると舎弟筋からの上納金で年収1000万円は超えるでしょう。
※組の規模による
一般の組員の場合は完全に能力次第です。
風俗店やキャバクラの運営などの正業から、振り込め詐欺や薬物売買など裏稼業まで才覚のあるヤクザであれば、いち組員の身分でも年収が億を超える人もいます。
一方、末端クラスではヤクザ一本で生計を立てることが難しいため、アルバイトや本業を持ちながら活動している人もいます。
優秀な組員:年収数千万円から億単位
末端クラス:ヤクザだけでは喰えないワーキングプア水準
ヤクザには毎月決まった給料はあるのか
ヤクザの世界では基本的に組や組長から給料が支給されることはありません。
ただし、部屋住み時代や常に組長をサポートするボディーガードなどの側近者の場合は組や組長から給料が支給されることがあります。
金額は状況次第で平均値はありませんが、一般的なアルバイト程度は支給されるようです。
組長の側近クラスですから金額は部屋済みの人間とは異なり、生活するために十分な額が支給されているようです。
最終的には組の資金力や組長の考え方次第で支給金額が決定されます。
ヤクザは銀行口座が開設できないがどうしているのか
ヤクザとして登録された場合は、銀行口座を開設することはできません。
※もともと持っていた口座は凍結することはない
そのため、取引は現金で決済を行うことになっています。
また、銀行口座がないと流石に生活に支障をきたす事も多いため、嫁、カタギの親族、友人・知人、彼女・愛人の銀行口座を借りる形で使用する事もあります。
※ただし、バレると詐欺で逮捕される
義理
義理とはヤクザの世界の冠婚葬祭のようなものです。
一般人であれば、結婚、葬儀で祝儀や香典を出したとしてもせいぜい5000円から5万円程度ですが、ヤクザの場合は桁が一つ違い、その金額は10万円単位です。
しかも、ヤクザとしての地位が上がれば上がるほど付き合いの数と人数が比例して増加するため、それなりの組長ともなると毎月100万円単位でカネが飛んでいく計算になります。
「義理」はヤクザの世界では互助会に似た側面があり、逃れることはできません。
知らぬ顔して無視を決め込んでしまえば出費は抑えられるかもしれませんが、同時に「男」が下がり、ヤクザとして誰からも相手にされなくなってしまいます。
互助制度であるはずが、それぞれを苦しめる原因要素という皮肉な制度でもあります。
どのくらいの収入があれば出世できるのか
ヤクザの基準は「カネ」になりつつありますが、出世するには実際のところどのくらいの年収があれば十分と言えるのか?
上位団体の組長や幹部になると、上納金で毎月数十万円、義理事なども加味すると月100万円程度は最低でも必要。年収で5000万円以上は欲しい。
年収5000万円、つまり月400万円以上シノギを上げる必要があります。
月に売上が1000万円程度無いと難しい数字で、相当な商才がないと継続して地位を維持し続けることはできません。