暴力団関連の事件が発生した際には、「直参の~」「2次団体の~」と報道されることがありますが、意味を明確に理解できる人はほとんどいないではないでしょうか。
難解が故に現役の人でも明確に理解しきれていない人も存在しているといいます。
複雑なヤクザの組織図と関係性について解説します。
本家とは
本家とは山口組、住吉会、稲川会など大きな組がそれにあたり、その暴力団の源、総本山のことを意味します。
1次団体・2次団体とは
※上記画像は山口組の例
本家が1次団体、その下に従属している組が2次団体、その2次団体の下に従属している組が3次団体となります。
本家から下に行くほど組が増加するピラミッド構造になっており、日本最大の暴力団「山口組」には5次団体まで確認されています。
直参とは
上記の図でいうと直参とは本家の山口組組長から直接盃を受けた人物、その組を意味します。
基本的には2次団体の組長の事を指します。
直系とは
直参と似た言葉に「直系」がありますが、これは本家と直接つながりがあるという意味で2次団体の事を意味します。
「直系組長」という使われ方もします。
直参も直系も意味はほぼ同意になります。
文脈や接続語によって組長を指すのか、組を指すのかが異なる程度。
組のなりたち
本家には数十人以上の組員が存在し、それぞれに「若頭」「舎弟」「若中」など階級・役職が存在します。
そして、本家の組員ともなると、それぞれに本家の下部組織(2次団体)として自分の組を持っています。その人物が本家の役職に付く形なります。
本家若頭:〇〇さん
〇〇組組長
※本家の若頭の役職、2次団体〇〇組の組長も兼務
本家舎弟頭:XXさん
XX組組長
※本家の舎弟頭の役職、2次団体XX組の組長も兼務
この関係は2次団体以下に関しても同様です。
3次団体の組長が2次団体の役職についたり、4次団体の幹部が3次団体の役職についたりすることもあります。
2次団体若中:〇〇さん
3次団体〇〇組組長
※2次団体の若中の役職、3次団体〇〇組の組長も兼務
少し複雑に思えますが、自分の組を運営しつつ、上部団体の人間として役職に就く事は業界では一般的な行為になります。
※自分の組を持っている人材だけでなく、幹部クラスであれば上部団体の役職に就くことがある。